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なぜ愛情セミナーが必要なのでしょうか


夫婦関係の変化

現代、それは大きな変革の時代です。世界戦争が起きるほどの激変ではありませんが、世界は確実に変わりつつあります。
政治理論では、社会主義は大きな変更を余儀なくされ、大国アメリカの大統領選挙でも歴史的な出来事が起こりました。世界経済では自由主義経済が見直され、新興国の発展が著しく、国際的な力関係も逆転方向に動いています。ところが問題は、大きな事件である世界同時不況さえも、ほとんどの人が気がつかないうちに準備され、それが現実のものとなった点です。

私たちの人生の生き方も、多くの人が気づかないうちに大きな変革を起こしています。そのもっとも大きな変化の一つには、カップルの関係があります。

多くの文化圏に共通する現代の変化は、夫婦の成立が愛情に基礎を置くようになった事です。それも、人類の長い歴史から見ると、この現象はつい最近の事なのです。日本でもわずか数十年前は、ほとんどの人がお見合い結婚でした。お見合いの相手は、家柄、学歴、財産、容姿によって、親や親戚、または社会的地位のある仲人が選びました。愛情の介入はほとんど必要がありません。もともと、結婚とは家系を絶やさない事が一番の重要事項でした。愛情を前提にしていない夫婦関係です。結婚してから愛情が芽生えれば、それも良し。しかし、愛情が冷めたからと、大きな問題にはなりません。もともと結婚にとって愛情など重要な事ではないからです。

ところが、現代のカップルは、以前とはまったく違います。愛情を前提に結婚する人が大半です。愛し合うカップルとして一緒に暮らすのですから、もしその前提が崩れたとき、二人で暮らす基礎がなくなってしまうのです。

カップル関係がうまく行かなくなると、そこで年長者や親、親戚が、半世紀前の価値観を持ち出してきます。夫婦はとにかく一緒にいるべき。子どものために、夫婦は別れてはならない等。夫婦関係に愛情が重要ではなかった時代の価値観です。カップル関係の基礎が変化している事に気がつかなければ、この意見を重要だと思い込みます。しかし、心の中では、結婚生活の前提が崩壊している事にも気がついています。ここに、現代のカップル関係の葛藤が生まれています。

もう、昔の世代とは違って、自分たちは愛がなければ夫婦ではいられないと、誰もが認識するようになって来ました。それでもうまく行かないままでカップルを継続している人達がたくさんいます。愛が無くても、一緒に暮している夫婦はかなりの割合になっている事が、調査の結果でも分かっています。それは、不幸な状態です。

しかし、本当の問題は、現代に至るまで、人類は愛情について、あまり真剣に追求してこなかった事なのです。

カップルとなる前提が変革した今、カップルにとって必要な事は、どうやって愛情を維持し、さらに発展させていくか、その方法論が現代の私たちには求められています。そして、現代の私たちの価値観と、現実的な生活とに即した確かな愛、長く続く愛、豊かになってゆく愛を実現する道を、多くの人と分かち合う事を、このセラピーは目標としています。




人類の愛の負の連鎖


なぜ、私たちは愛を長続きさせる事ができないのでしょうか。なぜ、もっと深く愛し合うことができないのでしょうか。

人間の現実を深く考察していない意見によれば、母親の愛とか両親の愛はとても深く貴重なものだと言います。ここに大きな間違いと、愛の歪みの一つの原因があります。親から注がれた愛情をそのまま肯定する事は、カップル関係において大きなマイナスになるのです。
トラウマによる対人関係の歪みについては、一般的にも知られています。カップルになってもうまく愛し合えない人たちの原因は、幼少期にあるとの考え方です。

 愛情の欠如など精神的欠点の原因は、その親がそもそも豊かな愛情をもって子どもを育てていなかったと考えられています。そうすると、その人の親の愛情が歪んでいた原因は、またその親、つまり祖父母の愛情が歪んでいたわけです。さらに、その祖父母の愛情の歪みはさらにその親へと原因を求める事になります。

このように人類には愛情の歪みの連鎖があると考えています。負の愛情の連鎖は、親の愛が偉大だと言われる、誤った認識によってさらに補強されてきました。それは遙かなる過去から続き、そしてこのままであれば、未来永劫に受け継がれてしまうでしょう。
キリスト教で言う原罪とか、仏教の業の本質はここにあるのかもしれません。
もし、負の愛情の親子伝達の連鎖を断ち切り、正常化させることが出きれば、それは人類の歴史にとって、大事件とさえ言える事柄なのです。

負の愛情連鎖を断ち切るためには、過去の成育史に焦点を当て、それを取り除く事が有効な手段となります。また同時に、現在の人格を問題にする事も忘れてはならない事です。
ここで負の連鎖を、人類の歴史的視点に立って見ると、子どもが歪んだ愛情を受ける前に、その子の両親の愛情の歪みを直すのが、もっとも効果的だと考える事ができます。つまり、子どもに注がれた過去の愛情だけを問題にするのではなく、子どもを作る原因であるカップル関係の愛情を問題にする方が、愛の歪みの連鎖を直接的に断ち切れるということです。

一人ひとりの、愛情豊かな人生を目標としての愛情セミナーは、同時に人類の歴史に大きく影響し、希望に満ちた未来の人類、未来の地球の姿も、大きな目標なのです。




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